コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
たくさんの目が見ひらいてゐると思ふシンクに水を細くこぼせば
北窓のあかりのもとに眼はさめてこほろぎの目のあをき秋なり
午前五時とほき林に鳴き出づる蟬ありて空を水ながれ初む
西方は十萬億土かあかあかと夕焼くるときに鼠のこゑす
春は花の
磔
はりつけ
にして木蓮は天へましろき杯を捧げつ
なつかしきのごときのよりそひ此のさきのことなつかしくわが思ひゐる
雪道にぽつりと落ちている松の小枝の緑なまいきである
かの見ゆる空の車に行かむときわがあゆみたり雨ふり来たり
読むべき本すでに読みつと言ひて子は図書室登校やめてしまへり
休息の静けさに似てあかあかと水上警察の右に日は落つ
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
101
固定ページ
102
固定ページ
103
…
固定ページ
473
次のページ