コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
黙祷の一分間をさしはさみ茫たる午前午後となりゆく
この冬のあい間あい間に春の風吹きいたり引きちぎられてゆく四季
かくろひし水路さがしていくこころ万葉集はとほき口笛
思想誌を凶器のごとくあふれしめ書肆に兵士の裔ならびたつ
つかみつつ、探るのだ、その軟便を、或いは便座そのものをさへ
蛍火といふからには火 親指のふかづめを隠して受け取りつ
道の辺に清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちどまりつれ
先生が指さすものをドイツ語で、いす、りんご、カーテン、これは、風
玉藻刈る敏馬を過ぎて夏草の野島の﨑に舟近づきぬ
たましひにこゑなく行き場あらざるを午後の電車の窓に悲しむ
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
115
固定ページ
116
固定ページ
117
…
固定ページ
473
次のページ