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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
いつもながらのわざとらしさが嬉しいぞ霧晴れてさらに高き山頂
ふるくにのゆふべを匂ふ山桜わが
殺
あや
めたるもののしづけさ
人生という長き悪夢の覚める朝ああよく寝たと欠伸などして
人類は「パンツをはいたサル」であり「マスクをつけたサル」ともなった
生きたがるいのちがあるので生きているただそれだけのおあいそ笑い
さくらばな陽に泡だつを
目守
まも
りゐるこの冥き遊星に人と生まれて
表面に〈さとなか歯科〉と刻まれて水星軌道を漂うやかん
もの思ひにしづみゐるのかかはたれを重たげに咲く千年桜は
昼間にはなかったかのよう夜の駅からドクダミの白見えすぎている
桜に雨 父はちいさな顔をして枕の上に目をひらきたり
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