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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
人閒が一枚一枚おりて來るそんな氣がして大雪となる
見ていたら夜が終わるのではなくて朝が始まるのだとわかった
お軽、小春、お初、お半と呼んでみる ちひさいちひさい顔の白梅
不祝儀の袋を買いに出でくれば月とはあの世へつづく抜け穴
波止場には大き魚の
頭
ず
残されてその目見ており二月の空を
わが生を生たらしむるひと無くて雪ふる昏き玻璃をへだてて
二人して味噌ラーメンの丼に摑まりながら夜の淵にをり
亡き人のSuicaで買ひしコンビニのおでんの卵を分けあひて食ふ
如月
きさらぎ
の崖の水仙摘みつくし農婦ひとりのただならぬとき
沈黙の石焼き芋をゆっくりと割れば世界にあふれる光
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