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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
土井礼一郎
握り締めたる指ひとつづつ解くやうに失くしたしこゑも名前も影も
閉ざしたる窓、閉ざしたるまぶたよりなみだ零れつ手品のごとく
ギャラリーへ続く階段くだるときしんと寡黙になる貌を見き
せいねんの君に惨たる不幸あれふかぶかとして青きてぶくろ
いわなければいけないことを言うときのどくだみの花くらやみに浮く
水切りの石跳ねていく来世ではあなたのために桃を剝きたい
朝あわく発熱をする少女いてまいまいつぶり生まれたと言う
日のほてり残りしドアを制服のわが肩は越ゆわれに先だち
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