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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
もの
嫉
ねた
む心おこりもなくて我が歩みゆく道の
泥
どろ
も氷りぬ
浅き川隔てて向かう岸のあり光のごとく開く鷺草
よひあさく土よりのぼる土の
香
か
を
嗅
か
ぎつつ心いきどほり
居
を
り
脚が脚が、とひとの呻きに始まれるこの家の朝(朝死ねと思う)
その尻毛編みて垂れたり美しき出走馬をり走る前なる
千人の午睡を運ぶ巨大機の三万フィートの春のたそがれ
ひこばえの低く吹かるるひまに見ゆ雀の貌のかくあきらかに
幾百万突き刺さりくる線描の天のしぶきのサイゴンの雨
坂をくだれば腿の高さの突き当たりにガードレールが見えている坂
白杖の先に桜の花びらが貼りつきてをりそのまま歩く
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