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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
相槌がみづで笑ひが花だらうほそき花瓶のやうに話せり
お軽、小春、お初、お半と呼んでみる ちひさいちひさい顔の
白梅
しらうめ
ひと冬をひと冬なりに伸びておりはまなす色のセーターの襟
燃ゆるもの我は持たねば横目して過ぎてゆきたるジュリアン・ソレル
街路樹が百万の
灯
ひ
を点すころひつそりと神は瞼おろせり
われはいま静かなる沼きさらぎの星のひかりを吉野へひきて
空き缶を踏みつぶす音 この親にこの子と決めた神のゆびさき
モーツァルト四十番を聞きながらうつむくひとであったよ父は
割れ落ちたフロントガラスの隙間から流れ出てゆくほそながき猫
冬虹の弧はふかきかな夫在らぬ空間ふいにあらはとなれり
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