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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
幻燈に青く雪ふる山見えてわれに言こと問うかえらざる声
つたかづら生き生き家を巻き締めて閉ぢこめられし仏壇ひとつ
死後の世界はないと唱えしホーキング博士は死にて車椅子残る
いかにせん雲の行くかた風のおと待ちなれし夜に似たる夕べを
あなただけ方舟に乗せられたなら何度も何度も手を振るからね
存在を海にうかべるほかはなく船はまぶしく窓辺を揺らす
葩はなびらは花にはぐれてゆくものを夢いめゆ取り零されし残月
六月の朝のくもりを雀とぶそらより土に土より空へ
存在と存在の名はひびきあい棕櫚の葉擦れの内なる棕櫚よ
なほざりに山ほととぎす鳴きすてて我しもとまる杜の下かげ
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