コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
どこからか鼻腔をくすぐる金木犀なにか小声にもの言ふごとし
死神は手のひらに赤き球置きて人間と人間のあひを走れり
ねむりゐるからだのうへに猫が来てひとつながりの闇となりたる
海開きひとりで祝うビニールシート広げて去年の砂を逃がして
甘つちよろいことを言ひます そばにゐてくれる同僚それだけで良し
肉眼の雨おそろしく老けてゆくこの肉眼のタイムラプスに
ぼくらになかった未来かあ……ウケる 考える 電車が川を渡りきるまで
眠るだけ眠りなさいな夕立にあゆみを止める夏の日時計
懸命に歩いて来たが最初から道が違うという夢なりし
スイミングスクール通わされていた夏の道路の明るさのこと
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
57
固定ページ
58
固定ページ
59
…
固定ページ
473
次のページ