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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
一生分の牡蠣を食つたと言ふ奴もみんな一緒にあたらうねと言ふ奴も
ふうようのささめきもたえ こんじょうのはてなきなぎになみだつなみだ
枝掴む足と瓦にひらく足スズメが感じている足の裏
祈りつつ切手を貼るよ 性と心が癒着するしかない身を生きて
久々に銀だこのたこ焼きを買う雨の大井で大穴が出る
きつと誰かほどいてくれる使はずになくした傘の透明な襞
入り汐とわれとしづかにすれ違ひ浜まで歩く川沿ひの道
椿落ちて土に吸はれし音ひとつ晝寢の蝶の羽動くなり
もうそこまで青い闇が来ているのに風景を太く橋が横切る
自販機のボタンを押すとき、お母さん、ステルス戦闘機を感じたい
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