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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2017年12月
十二月二十八日午後二時のひかりのなかに二つの林檎
五十年まったき闇を知らざりき停電の夜も眠れるときも
クローゼット等間隔に吊るされた薄い衣服が息吹き返す
東京を捨ててIT捨てざりき言の葉しるき光森裕樹
みづからが飛べざる高さを空と呼び夕陽のさきへ鳥もゆくのか
もみの木はきれいな棺になるということ 電飾を君と見に行く
残業の夜はいろいろ買ってきて食べてゐるプラスチック以外を
ここしかない、そういう風でなくていい 春の柳が風にふくらむ
九条は好きださりながら降りだせばそれぞれの傘ひらく寂しさ
やや飽きし旅の窓辺においておくみづのかたちはひかりのかたち
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