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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2018年2月
何をしていても過ぎゆく風景に蝶番あり時折ひらく
鯉がいて、立ち止まったらそれらしい速さで鯉は流れて行った
茸、セロリ、豆腐など手に持つわれがわづかに冷ます白日の都市
ガードレールに白く汚れた手のひらを黙っておくということ罪は
まだきみに何か期待をよせていて崖の間際の街くずれそう
体調のすぐれぬ妻に付きまとい世話をしたがる息子を叱る
クリスマス・ソングが好きだ クリスマス・ソングが好きだというのは嘘だ
わたしより年上の馬世におらず今年も坂道(ここ)に木漏れ日がある
小松菜が値引きをされて横たわるかたわら過ぎてふと立ち戻る
たまり水が天へかえりてかわきたるでこぼこの野のようにさみしい
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