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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2022年8月
もう一度踏まえたうえで介入を クルトンはもう違う食べ物
東京の地下にラ・トゥールの絵と向ふ 絵のともしびはわが額照らす
棄てるのにちいさなレジ袋を買って棄てるまえにちいさくおりたたむ
さるすべりのうすももいろのすずしさはちかぢかとみる石畳のうへ
炭酸を吐きっぱなしの炭酸水もとの暮らしが戻るってなに
青き布ひろげてなにもなきごときいいぢやないかそれで山のみづうみ
夕ぎりに見えわかねども松風の音するかたや湊なるらむ
〈どこからでも切れます〉とある小袋のどこをどうやってもダメな朝
死なばまた夏にかへらむ卓上に薄氷のごとき皿並べゐつ
蠟燭が花を大きな影にする きのふを明日とよびかへてみむ
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