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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
魚村 晋太郎
湧きあがる清水匂えるわさび田のみどりを透きて一輪車のレイナ
恋ふは乞ふましろの梨の花のもと雨乞ふ巫女か白く佇ちたる
こりもせず光のほうへ手を伸ばす私のような蔓 クレマチス
三月の暦が壁にぶら下がる君の部屋より見ゆる葉桜
橋の見るゆめのようなる町並みの眩しきなかをほんやら洞へ
ハルウララ敗れることが義務であるごとく走りき泥濘の馬場
今われは樹の眼(まなこ)なり空中に伸びたる蝶の舌がちかづく
いびつなる三叉路に立つ風の夜いづれの道もわたくしを呼ぶ
かんぺきなきゅうたいとなる夢をみていきつめているたんぽぽわたげ
らくがきの「かじ山のバカ×一〇〇〇〇〇〇〇〇〇」のかじ山を思ひ出せず
冴えわたる四月晴朗どのような顔か母であり母でなきわれは
しかたなく百年白き花を噴きこんな姿になって立っている
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