コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
会いたい人が夕暮れに帰りくる奇跡のごとくドアを叩いて
青嵐ゆふあらし過ぎ街路樹にわが歌ひ得ぬものらはさやぐ
「ぐるぐる食堂」日覆ひの文字に近づけば次第に中のがらんどう見ゆ
烏羽玉の音盤ディスクめぐれりひと無きのちわれも大鴉を飼へるひとりか
手を振ればせつなさは手にあふれきてしづかにこの手戻して歩む
みじかうた寝せて立たせてお人形遊びのごとき日々もありけり
翡翠かはせみの前世おそらく青空のかけらわがこころこそ夜の霜
だしぬけになんとはなしに藤色の服が着たくてユニクロに来る
乗降の人無きままのバスの客われは座敷に座すごとくせる
欺さるはどちらといふにあらざればけふもしらしら雪の散るらむ
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
105
固定ページ
106
固定ページ
107
…
固定ページ
473
次のページ