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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
大言壮語美しかりし男らもなし二方より野火は放てど
山深きあかとき闇や。火をすりて、片時見えしわが立ち処(ド)かも
手をつなぐためにたがひに半歩ほど離れたりけりけふの夫婦は
灯台に白きちいさき柵の見ゆさっきまで手が握りていたり
花のため切られし茎のきみどりの匂い強くて少したじろぐ
たとへばジョージア・オキーフの花 真鍮のノブを回したところに待つは
旗また旗のつづく市街のいくたびも思われて白いタオルをたたむ
張りのある声の戻らば走りゆく橇を曳きゐる鹿呼びとめむ
鹿の肉切り裂くに顯(た)つ伏す鹿の伏せし睫毛の伏せし深翳
かたつむりとつぶやくときのやさしさは腋下にかすか汗滲(し)むごとし
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