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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
視るちから姉妹のやうに異なれる右目左目とぢてねむれり
灯をともすものみな異国の詩を唱え表通りに冬がはじまる
しずけさおときえてこのひろがりに人いなくひと風のむこうにひと
土星が水に浮く 火曜日が休みの週 でもユニクロだよって笑われた
人人と祈りつなぎてともしびの明かきみ堂に年の瀬を越ゆ
すこしずつ花の領土になっていく家のかたちを思い出せない
夜の廊に遭へる吾妻に「こんばんは」といへばほんとに「こんばんは」の気持してくる
ほのほだけをあなたに渡す茶番でもまぢでやるから楽しい、死後は
『嗚呼!!花の応援団』だけ並んでた床屋で切られすぎた前髪
指紋なまなまと皆生きをらんこの夜ダリアがうつくし過ぎる
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