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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
光森 裕樹
初雪が降ったみたいに顔を上げおそらく震度3のファミレス
一九八四年九月六日蒲田女子高裏窓の少女たち
きみの持つ釣りざお見ながらゆく港 寒い そうだね噓みたいだね ね
中学生のカップルねむるシアターが映し出すマイケル・J・フォックス
でもそれでいいんだとてもみぞれ降る二月のことを聞かせてほしい
年末の十億円が当たったら/当たらなくてもバイトは辞める
バス停はもう水浸し来ないなら来なくてもいいから待っている
薄暗い頃に目覚めてジャスミンの香りに喉をしめらせてゆく
うまく言えたためしがないなそのままのあなたにもわたしにも吹く風
底辺を高さと掛けて二で割ったことを私は必ず許さない
朝顔は咲かなかったし約束も守れなかった ブローチを刺す
ゆつたりと生きゆく人とゆつたりと死にゆく人が花の真下を
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