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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
光森 裕樹
ひらがなで名を呼ばれたりはつなつの朝のひかりのテーブル越しに
フジワラちゃんと呼ばれることもうべなえばああなまぬるき業界の風
野口あや子。あだ名「極道」ハンカチを口に咥えて手を洗いたり
ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか
君でない男に言われ立ち止まる「あなたが淋しい人だから」など
俺は詩人だバカヤローと怒鳴つて社を出でて行くことを夢想す
来ないでよ母さんだけが若くない お前に言われる日がきっと来る
「駄目なのよ経済力のない人と言われて財布を見ているようじゃ」
変人と思われながら生きてゆく自転車ギヤは一番軽く
新姓を貼り付けられて生き延びるこのベランダは終着点なり
「自由を謳歌」ってひとりぐらしのトイレにも鍵かけているわたくしが、か
恋愛にはるかに遠き関係として呼び出されたること多し
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