2019年02月のアーカイブ

マンションはガーゼ巻かれて建ちをれば風にかすかな窓明りあり

五島諭/歩道橋の上で西日を受けながら 自分yeah 自分yeah 自分yeah 自分yeah

正確に刻んだ結果十ミリの女人立像ジャコメッティの

本多真弓/寝室にひもの一本垂れてあり昭和の紐をひいて眠らな

一般に犬はワンワン叫ぶから普通名詞でワンちゃんと呼ぶ

坂井修一/うちいでて鶺鴒あをし草深野一万人の博士散歩す

そこに直れ、歌にするから歌になりさうなポーズを今すぐに取れ

黒木三千代/〈草深野〉この露けくてあえかなることばを忍ぶる恋のあしたに

ほんたうにアホだしいいやつだと思ふ「寄り寝」一語に大喜びで

沢田英史
ふり返るわが草深野をちこちのしげは残念に似て

#マストドン その末席に君を恋う声ぞこだまのhttps://youtu.be/gsNaR6FRuO0(ピポピーピョロロ)

中皇命
たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野

ネクタイをかたく絞めれば目や口が鼻を目指して集う気のする

睦月都/歩むこと知らずひた立つ橋脚が彼岸に渡すわれの自転車

生活に仕事がやがて混ざりゆく鉄芯入りの靴で外へと

睦月都
人界にたちこむる異臭嗅ぎわけつ台湾料理「瑞鳳」へ往く

労働は、寒い。つかのま有線の安室をなぞるくちびるを見た

椛沢知世
水着から砂がこぼれる昨年の砂がこぼれて手首をつたう

文献のコピーを取れば海溝のようにインクの黒くあるノド

工藤吉生
腹をもむ いきなり宇宙空間に放り出されて死ぬ気がすんの

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