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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
吉田 隼人
深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり
むきだしのそんざいならぬもののなき炎昼をつりがねの撞かるる
ふるとしの雪やいづくとあざかへしこのとしこの日趾とふなゆめ
「悪の華」と「実践理性批判」とがせせら笑へり肩をならべて
わが心深き底あり喜よろこびも憂うれひの波もとどかじと思ふ
偶然の中に転がる永遠を いっしょにみつけてくれたのはきみ
そうだよこれは夢からこぼれ落ちた炎 胸に灯してまた夢を見る
ミュージカルについてあまり悪く言わなかったことが結果的にプラスに働いた
滝川や浪もくだけて石の火の出でけるものとちる螢かな
なんとこの素敵な日よりの薔薇墻ばらがきへピストルおとし手のやりばなき
へーゲルを読みたる夕は三分計り熱あがりたり止めんとは思ふ
氷片にふるるがごとくめざめたり患(や)むこと神にえらばれたるや
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