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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
月:
2019年1月
加賀爪あみ/ペンライトの光の海に飛び込んで私は波の一つのしぶき
北沢郁子円柱状茎の節ふしごとに花咲けるデンドロビュームに春は来にけり
平山公一/現在(いま)の世に百グラム四円で買へるものH形鋼、異形棒鋼
北沢郁子茱萸ぐみに似る木の名調べむと言ひしまま人は逝きたり未だ知りえず
中野照子/きみを葬るしろき広場に寒風(かんぷう)吹きさらわれてゆく雪の上の雪
橋本喜典チチチチと鳴いてゐるのかこの小鳥握らばきつと温かならむ
前田透/わが愛するものに語らん樫の木に日が当り視よ、/冬すでに過ぐ
橋本喜典風の中に花ふるへをり同情にとどまるのみが常なるわれか
蒔田さくら子/翔ばむといふ夢ならず歩まむ願ひもて歩きゐる夢くりかへし見る
小池光雪に傘、あはれむやみにあかるくて生きて負ふ苦をわれはうたがふ
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