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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
落ち蟬に触れてするどき羽ばたきよ死ぬ間際まで生きてゐる蟬
おそらくは今も宇宙を走りゆく二つの光 水ヲ下サイ
こんなにもきれいにはずれる翅をもつ蟬はただひとたびの建物
体温も気温もさんじふろくどごぶ ひらがなだけですごす暑き日
ラップされ鮎は一点見つめおりその一点を家まで運ぶ
生徒らと読みすすめゆく『夏の花』題名はさう平凡がいい
夕立をビニール傘で味はつて誕生日またすぎてゆくのみ
沢蟹がこんなにいるよ少年のいろんな形の臍がゆきかう
ちからある雨となりたり傘の上の響きを手首でうけとめながら
神の掟不意に
畏
おそ
れつ唐黍の粒のひしめき列なしてゐる
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