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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
ハードルをつぎつぎ越ゆる若き
脚
あし
のむかうに暗き夏のくさむら
唐突に空中へ出てとまどへる水あり瀧と呼ばれるまでの
夏山をつぎつぎに行く雲の影どの雲というかげではなくて
子の耳より抜きしイヤホン若き日にわが愛したる曲ながれゐる
だいもーん、だいもにおーん。アスファルトぬくきがうへのこころは念ず
ブラウスを着ればブラウスの形にて私は座る職場の椅子に
甘い油のチキンライスを飲み込んだ実家の隙間だらけのキッチン
見上げればひこうき雲とヤシの木と次の車検を知らせるシール
夜泣きする妹の子を覗き込むおおきい蜘蛛かもしれない私
婚姻のふたりにそそぐしろき米ライスシャワーは淀にて死にき
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