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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
きみが十一月だったのか、そういうと、十一月は少しわらった
鼻風邪のままに梅観る暇な奴愛されていい男かおれは
反り深き橋のゆうぐれ風景は使い込まれて美しくなる
耳をつかみウサギを下げし感覚が春の夕べの手によみがへる
木の思ひ恐ろしきまでまつかなる葉にありただに散るのみなれど
ボールペンが出なくてこれで終はりますと書かれて花山多佳子の手紙
王国の猫が抜け出すたそがれや書かざれしかば生まれざるもの
池の面へながくかかりて傾きてことしの花の影を映せる
うつせみのわれ何者の墓としてほほゑみをるや若きらのまへ
赤霧呑む妻と黒霧干すわれと世ごとひとごと語りやまずも
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