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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
静かなる自嘲湧きたるこの夕べ酒一合のはや胃に沁みぬ
もうざふきんみたいになつてわたくしのすこし上手に眠れよこころ
来む春の更なる佳き日を希へれば雛納めまたたのしき仕事
美しい静けさはあり懐かしさかもしれないといいて頷く
浴身のしづけさならむやまなみの蒼きを曳きて月上がりをり
大雷雨すぎたるしじま小鳥らの喉の渓流しぶきはじめぬ
ひとしきり身じろぎなして葦群は立ち上がりたり風ゆきし後
もう一度踏まえたうえで介入を クルトンはもう違う食べ物
東京の地下にラ・トゥールの絵と向ふ 絵のともしびはわが額照らす
棄てるのにちいさなレジ袋を買って棄てるまえにちいさくおりたたむ
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