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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
魚村 晋太郎
ながめつつながめ尽くせず夏暮るる樹樹の繁りのやどす表情
暁(あけ)までをひとり起きゐてかく道に佇む幾度 生は闌(た)けつつ
YEN再びマッチョになる日を夢みむか夏の喉(のみど)を降るバーボン
芙蓉さきぬ ほのあかし ここ祖(おや)たちの激しき生命(いのち)のあつた場所にて
それからはただひたすらにたかなりて轟く夏の雲となりしが
ざっくりとパイナップルを割くときに赤子生まれて来ぬかと恐る
下山する日は近づけり立ったまま齝(にれが)む牛の目はふかみどり
しばらくはだあれも飛び込まないプール揺れつつ光受けいれていて
ふた流れ山の清水の落ち合いて互みの澄みを失わず行く
人工の川のほとりのくらがりで火を点さむと二人は屈む
まよなかのメロンは苦い さみしさをことばにすれば暴力となる
スプライトで冷やす首筋 好きな子はゐないゐないと言ひ張りながら
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