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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
吉田 隼人
友人がベジタブラーになったらしいならなくていいと思いました
死ぬもよし死なぬもよろし又ひとつどうでもよしの春は来にけり
かが鳴きて夕はかへる荒鷲の翅つばさにしのぐ筑波やま風
星座を結ぶ線みたいだよ 弟の名前を呼んで白髪を抜けり
しろくま科プランクトンが溺れててシャンパンに浮く彼らの気泡
捨てられた都ばかりが大きくて今は胎児に帰るうみへび
姉さんは今宵帰らず硝子窓力なく鳴る 冬が来ていた
ゆふまぐれ、とふ語の確實性のことなど思ひつつ江ノ電を待つ
稲妻の刹那崖きりぎしすみれいろ雨ははげしく斜めなりけり
水漬ける柱朽ちたる桟橋にいのちいとほし月の漣波
さらば夏アトランティスを見て来たと誰か電話をかけてこないか
かわやつめ脛はぎにとりつき血を吸うと夢みしゆうべ熱すこしあり
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