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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
土井礼一郎
ハエトリソウのごとき睫毛をひらかせて彼女は見たり義兄なるわれを
プールに金魚が鮮やかでどの子がわたしたちだろうねってこれからすくうやつだよ
僕だって何かを殺すかもしれずニュースに映る花束を消す
干し竿を洗濯ばさみは握り締め忘れられたこと思い始める
車窓から見える奇妙な建物をいつの日か僕は訪ねるだろう
ほろ酔いのときは素直なぼくだからたぶんあなたに恋をしている
横にいてこうして座っているだけで輪唱をするあまた素粒子
水道管を水はひたすら走りきて君の素足へほとばしりたり
本日の更新お休みします(土井)
多摩川のながれあふれてゆたかなり父のいのちの危急告げらる
からだをもっていることが特別なんじゃないかって、風と、風のなかを歩く
排気ガス纏った柿が熟れたときのど自慢の鐘ひとつだけ鳴る
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