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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
一ノ関 忠人
やはらかに柳あをめる/北上の岸辺目に見ゆ/泣けとごとくに
とほ世古りし丘にならびて子らの見るゆふ焼け空の中に還りぬ
昨日まで莫妄想を入れおきしへなむし袋今破りてむ
夕されば野辺の秋風身にしみて鶉鳴くなり深草の里
青みかん剝けば亡き母うら若く寄り添ふごとしよき香りする
黄の蝶の林に住むは幽けかり落葉松も芽ぶきそめにし
秋彼岸非日常のマント着て地獄の君に会いにいこうか
夕かげる桜木のもとわが想ふひとりのために花よやすらへ
秋たけし獄舎はかなし夜ごと夜ごと/鈴虫の音の/細ぼそり行く
一ぽんの蠟燭の灯に顔よせて語るは寂し生きのこりつる
雲を踏み嵐を攀て御熊野の果無し山の果も見しかな
なき人の/今日は、七日になりぬらむ。/ 遇ふ人も/ あふ人も、/みな 旅びと
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