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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
カテゴリー:
一首鑑賞
キリストに臍あることのかなしみにつながっている夜の水道
草もえろ、木の芽も萌えろ、すんすんと春あけぼのの摩羅のさやけさ
君は君のうつくしい胸にしまわれた機械で駆動する観覧車
けはひなく降る春の雨 寂しみて神は地球に鯨を飼へり
見れるだけ爪を見ている少年の母の怒号を受けてる睫毛
みつまたの花は咲きしか。靜かなるゆふべに出でゝ 処女らは見よ
増やしてもよければ言葉そのもののような季節があとひとつ要る
我が植えし梅の木なれど我よりも先に老いたるごとく立ちおり
相槌がみづで笑ひが花だらうほそき花瓶のやうに話せり
お軽、小春、お初、お半と呼んでみる ちひさいちひさい顔の
白梅
しらうめ
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