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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
平岡 直子
裏をかきに・いけない炎のまけない声のいけない炎の六花書林の
駅で見た猫の写真がこの町のすべての猫の始祖だと思う
梟(ふくろう)に禁じられているごとし女同士でテニスすること
さらさらさらさらさらさらさらさらさらさら牛が粉ミルクになってゆく
いかなるものをも置かぬ斎壇となりたり暮るる野の地平線
どのレジに並ぼうかいいえ眠りに落ちるのは順番にではない
体重は二〇グラムで生きてゐる雀ねむの枝(え)にゐて揺れやまず
くちばしを開けてチョコボールを食べる 机をすべってゆく日のひかり
炎天に悲しい胸が光るまで僕はあなたと広場に立てり
天皇が原発をやめよと言い給う日を思いおり思いて恥じぬ
尽くすほど追いつめているだけなのか言葉はきみをすずらん畑
買い被られているようであり馬鹿にされているようでもある真冬の西瓜
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