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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
吉田 隼人
夏ははや生いきの労いたづき苦しむか交つがひたる蝶むなしきに舞ふ
百円で上下するのみの飛行機に乗りしよろこびも上質のもの
手をとられなくてもできて鳩それももう瞠きつぱなしの鳩を
きみはきみばかりを愛しぼくはぼくばかりのおもいに逢う星の夜
ゆふづつのかゆきかくゆき春秋を汝ながまなざしに揺るる星こそ
孵卵器の卵くるしげに歪むころ不潔な神話世に流布しだす
水面にかへる刹那の水しぶき激しく消えしものを見たりき
意志表示せまり声なきこえを背にただ掌のなかにマッチ擦るのみ
光透く翅をひろげし夜の蛾が我が臥す上を過ぎしときのま
暖冬の室内にて孵す紋白蝶複製モネをこえ曇りガラスに
暖かき大麦の種子胸に抱き今来たらんかなしくづし、、、、、の死
あけぼののあからむ東尾をひきて投げられし白球たま男の子らの聲
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