コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
生沼 義朗
竹山広/一分の黙禱はまこと一分かよしなきことを深くうたがふ
知花くらら/数寄屋橋の夏の歩道に漂ふは水牛の乳のけもののくささ
三國玲子/ハルシオン二錠掌(て)にあり映像は今日の敗者をいつまでも追ふ
鑓水青子/この国に愛されたいと書店にて詩集一冊もとめていたり
森ひなこ/鳥籠の骨のやうなる条約に守られわれら気味悪く生く
奥山善昭/鉛筆を削り何か待つてゐる光傾くまでのことにて
奥山善昭/トラックを走らせて狭き今日の思ひ運転席にてモーツァルトを聞く
松村由利子/平日のマチネー混めば東京はまだ大丈夫(なのか)日本も
伊東一如/まつろはぬ人でありしをいつよりか保守の地盤となれるを憂ふ
白川ユウコ/OKのかたちのままに道の上に白い手袋が死んでいる
橘夏生/二十三階のバルコニーにて川本くんを待つわたしは大阪ジュリエット
池田はるみ/さびしうてならぬ日本がさびしうてならぬ相撲に重なりてゐる
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
5
固定ページ
6
固定ページ
7
…
固定ページ
13
次のページ