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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
吉田 隼人
うろこは一枚一枚まぶたの重さなので今はねむりたい深海魚のとも
水に卵うむ蜉蝣よわれにまだ惡なさむための半生がある
モロヘイヤいくつあってもモロヘイヤこの夏幸せなモロヘイヤ
昼もなほつめたい床に膝をつき毒を吸ひ出すやうにくちづけ
殺してもいいけどここからここまでは親に届けてあげて泣くから
青き灯のここに黙れば訪ひてとほどほと風を聴きゐたり 丘
冷たくも祈り組まれたその御手におのが手を寄せぬくみを分かつ
羽うすき翼竜よきみは怯ゆるな老いし暴君ティラノに吠えらるるとも
こころはあおい監獄なのに来てくれた かすかな足音を積もらせて
ふいに雨 そう、運命はつまづいて、翡翠のようにかみさまはひとり
月の中にひびきのぼると思ふ迄霜よのかねに影ぞ冴行
今朝のあさの露ひやびやと秋草や總べて幽けき寂滅ほろびの光
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