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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
永井 祐
体操服のままのこどもが弾いている音楽教室すずしいのかな
「夏苦しい」たった一言そう書かれたアルバム評を手に走り出す
垂り出づる何の脂か蒸しあつき夜にかがやきを含みたり見ゆ
冬ばれのひかりの中をひとり行くときに甲冑は鳴りひびきたり
僕たちのドレッシングは決まってた窓の向こうに夏の陸橋
海の音しずかになれる春の夜の浜辺に出でて泣く砂を踏む
鉛筆がひろげし紙にぐっすりと眠るほとりを立ちて来にけり
The world is mine とひくく呟けばはるけき空は迫りぬ吾に
小せぇお~いお茶飲みやがって 小さいお~いお茶を飲むな
真夜中にかける電話に友達が笑った息の音が聞こえた
河合塾が入居しているビルのうち下半分が河合塾の夜
夜に降った雨が上がっている朝にバス停の屋根をはみ出して並ぶ
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