コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
門脇 篤史
それは世界の端でもあつてきみの手を青葉を握るやうに握つた
ぼくはぼくを生きるほかなく沸点を越えてゆらめく水を見つめる
放つとくと記憶は徐々に膨らみて四コマ漫画に五コマ目がある
母逝きしのちの五月もアマゾンの母の日ギフトの案内は来ぬ
押し込まれては物となり吐き出されては人となり改札を出づ
夏きざすやうに勇気はきざすのか飲酒ののちの蕎麦のつめたさ
連休の終はる夕べを無精髭のびし顎まで湯につかりゐる
声がして木陰に並ぶ人たちの空中を突く拳は揃う
読みかたを知らない名前を書きうつすときころげでるいくつかの顔
にしびさす書架の森よりあらはれて椅子のかたちに人は座れる
ブッシュより野兎ふいに現れて我の視線を引っ張ってゆく
ねるまえに奥歯の奥で今朝食べたうどんの七味息ふきかえす
投稿のページ送り
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
8
固定ページ
9
固定ページ
10
…
固定ページ
13
次のページ