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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
梶原 さい子
その妻を遁れむとして投げしもの
若筍
わかたけ
食めばつくづくうまし
蒸し焼きの豆腐を「おにく」と頰張れる吾児よ気づくな父の歌業に
弁当の卵焼食ふ片方の端を今ごろ子も食ひをるか
幽霊でございます、と起きてくる祖母のジョークを諫めておりぬ
擦れちがふすべての靴の裏側がやさしく濡れてゐるといふこと
「ザリガニがザリガニ食った」いきいきと朝のパニックひろがりゆけり
母と娘のあやとり続くを見ておりぬ「川」から「川」へめぐるやさしさ
がんとたたかふ、とはすこしちがふ 星の子をなだめて空へ送り返したやう
なぜそんなに急ぐのですか 花がいそぎ春がいそぎ 私にはもうとどかない
母よ、週末はふたりで分けあわむ雲のようなるクリームパンを
目と耳と鼻と唇とがゆつくりと分解するやうなベンチの日溜り
口にうけしボールの揺れのさびしさよイルカの首は胴につながる
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