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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
梶原 さい子
鱶
ふか
のめに泪ひとすじ流るるを/おいしかったか/わがちちうえは
暖色のハブラシならび正直に損をしてきた父母を想いぬ
新しく求めし傘がこの町に大きすぎたと思って歩く
死ぬまでが暇だな 歌をうたひたい花の名前をもつと知りたい
「ネット銀行レモン支店」にタッチする葉つぱのお金を送る心地に
雨のなか来し風が部屋をとほるときかずかぎりなき蝸牛のけはひ
妹をさがしゆく夕 どの貌も妹に似てあぢさゐなりき
死者のもつ愉しみは知るよしもなし野川の底のさかしまの天
夕ぐれは肉のもなかに盛んなる肉屋の指をかいまみるかな
本来の用途を外されてしずか/古い書籍が住む/食器棚
すずらんのように体を屈めつつふたつの乳房をまとめる朝は
夕映えの青岸渡寺に吾がたちて乳房の
間
あひ
に滝を容れたり
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