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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
岩尾 淳子
隼人はやひとの薩摩の瀬戸を雲居なす遠くも吾はけふ見つるかも
春の獅子座脚上げ歩むこの夜すぎ きみこそはとはの歩行者
あそぶごと雲のうごける夕まぐれ近やま暗く遠やま明し
三宮、元町過ぎてさびしかりうすくけぶれる山側に出て
ことごとく人眠らせて国道を観光バスは過ぎてゆきたり
どのやうな手もやはらかにしてくれるクリームください焚火の色の
星あかりのわずかに届く闇を来てものやわらかな音楽ひとつ
ひとりぼろタクシーのなかで、へし折れたやうな街の後ずさるのを感じた
前の前をゆくひとがさしているものの架空の植物の柄の傘
南風モウパツサンがをみな子のふくら脛吹くよき愁ひ吹く
檀まゆみの実ひとつ飲みまたひとつ飲みつぐみが連れてくるよゆふやみ
どうしても声のかわりに鹿が出る あぶないっていうだけであぶない
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