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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
生沼 義朗
花山多佳子/それは私が夜中に見てゐたドラマだと娘が言ひぬ夢を語れば
梅本武義/闘いはここからという労働歌専務となれど口ずさみおり
辻村雅子/あとかたは何もなけれど平林寺という地名残れりそれのみである
平山繁美/子は同じ看護師とはいうものの土偶と埴輪くらいは違う
小島熱子/過ぎてゆく時間のなかの昼食に黄身もりあがる玉子かけごはん
松平修文/「トゥオネラの白鳥」を繰りかへし繰りかへし聴く 日輪は過ぎ、月輪は過ぎ
永田 愛/ちかいうちにきっと後悔するだろう家族のことをここまで詠んで
斉藤真伸/秋場所もパドックもなきあの世とはわが師にはさぞ退屈だろう
上野久雄/しずまらぬ咳にうずくまるときのまも消し難し白き逃げ馬の影
高橋元子/校歌にもうたはれてゐる松の木に松喰ひ虫の薬剤をうつ
大森益雄/天の投網 弔ひの家越ゆるとき椋鳥千羽傾くゆふべ
野村まさこ/最後まで話さなくていいカーテンに染みこませておく君の悩みは
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