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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
永井 祐
山鳥の
渡
わたし
を鹿のわたる話正確に詳細に知りたく思ふ
なごみたる夜ふけ鳴く
蛙
かはづ
二種類にて澄みやさしき声は近しも
集りて立つ人間等生きて居り足々みだれ狸横はる
あなたの負けよ杏仁豆腐 視神経は見たひだまりの杏仁豆腐
打ちつける雨のうらがわに<ぬ>のちから秘めて満ちて伸びて伸びてまいまい
新品を入れても光らない玩具に光ってた頃の電池を戻す
書きかけの作文消している顔をクシャと原稿用紙に撮られる
蒲公英
たんぽぽ
は茎ながくして
絮
わた
を立つ朝あめけぶるこの川べりに
みづ飲みに行きしひと待つと静かになり椿の蕾ちぎりたるかな
脚硬き椅子にしましの過ぎてゐぬ何も見ぬまま歩みたるごと
北窓のあかりのもとに眼はさめてこほろぎの目のあをき秋なり
西方は十萬億土かあかあかと夕焼くるときに鼠のこゑす
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