コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
永井 祐
夜更けの街頭に立つてここにつながる無数の道をたぐり寄せてる
痩せた娘の白いPSVITAかなあれはなんども溢れ出す河
雪が降る のを喜んでいるコマのチャーリーブラウンの短い手
南向き静かな昼のベランダのその狭さだな君との会話
みちのくの
山形
やまがた
あがたより東京へ帰り
来
きた
りて虹をいまだ見ず
石畳たひらなりせば思ひいで小さき犬の遊ぶことある
ケータイで君と話せばくっきりと雨上がりのマンホールの蓋が
波立てて
竹
たか
むらを吹く春の風光りかがやく竹の葉竹の幹
痛き玉
掌
て
にもてるごとしふるさとの秋の夕日の山をあふげば
苦しみて生きつつをれば
枇杷
びは
の
花
はな
終りて冬の後半となる(番外編)
スタンドの傘がはずれて裸電球六十ワットがノートを照らす
揉上
もみあ
げは
剃
そ
らないことに理髪師が同意したあと風が出て来た
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
固定ページ
2
固定ページ
3
固定ページ
4
…
固定ページ
12
次のページ