コンテンツへスキップ
砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
山下 翔
本当は声に言葉にしたかつた空を歌つてにごしたあの日
スーパーの半額刺身を楽しみに時計を見つつ仕事終へたり
ゆふぐれの薄墨色から足首を引き抜きながら舗装路を行く
淀川の縁にて食める焼きそばのああかつおぶしが飛んでいくがな
自転車は売り切れだつた4号線北へ北へと歩きしあの日
友人と撃ち合うようにお互いの写真を撮りて旅を終えたり
はるのゆふぐれにしろじろ揺れながらさくらは白い肢体をひらく
向こうへと傾くきみの歯ブラシをこちらへ向けてみたりする朝
生きるのが大変だった アルバムはひらけどひらけど大運動会
福島から来ましたと新しい街で言ふだらうまだ寒い春の日に
「出来ないことがあったら電話して頼みなさい」西部ガスはた九州電力
雪はまず車のうえに積もりだす 車のうえにしずかに雪は
投稿ナビゲーション
前のページ
固定ページ
1
…
固定ページ
3
固定ページ
4
固定ページ
5
…
固定ページ
14
次のページ