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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
内山晶太
ホチキスにみつしりと銀詰まりをりたまらずわれの犯す空撃ち
てのひらのあらざる鳩は手をかさねあふこともなく雪に二羽ゐる
夜の丘にみかんの花は濃くかおりいま天空にいる若田さん
花あまた咲かせて庭に立つ人の囲まれてをり花の名前に
人が起きたあとの布団のくたくたに猫は寝てその墜落的幸福
午後の影ゆっくり伸びて卓上に電気とガスの払込票
お湯の出ない流しにうすくなっていく秋鮭の血よ いってらっしゃい
金木犀こぼれて雨に浮きながら並べることのない死に顔よ
朝の駅、政治家を志す人の声を離れて足音を聴く
SPのようにキョロキョロしているが僕には守るべきものがない
大根をみりん醬油に煮こむ香のどこよりか立ち五丁目暮れゆく
メリーゴーラウンドの光の渦に妻は子をしんと抱きて流れゆきたり
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