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砂子屋書房 一首鑑賞
日々のクオリア
投稿者:
平岡 直子
いろいろなときにあなたを思うだろう庭には秋の花が来ている
残雪は砕いたオレオをちりばめたバニラアイスでもうすぐきえる
きさらぎの雪にかをりて家族らは帰ることなき外出をせよ
なんと俺、短い名前がだいすきで「手」と名乗る女の胸を揉む
薔薇色の馬ゑがきたるワンピース着たるをみなごちちははを捨てよ
秋分の日の電車にて床(ゆか)にさす光もともに運ばれて行く
降圧剤一錠を嚥む夕まぐれ 五階まで来た蟻を祝へり
男の子となかよくなって飲みに行く帰りに光るサンリオショップ
くらがりにわがみづからの片手もて星なる時計を腕より外す
豚のいる村があってハムになるめぐりしずかに夕焼けてゆく
右眉の白髪一本切りたくて鏡のなかに入りゆく鋏
牛乳が切れたら次の牛乳をあぶない橋をわたるみたいに
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